では、銀河系内の星と星の間には何がある?
宇宙は真空であるといわれているが、完全な真空ではなく、星間ガスと呼ばれる物質が存在する。密度は1ccあたり原子1個とほぼ真空に近いきわめて希薄なガス。
この星間ガスにはいくつか種類がある。
高温ガスと呼ばれるものは、温度が10万から100万度程あり、密度は100ccあたり原子1個程度。
太陽系も100万度のガス球に覆われている。
温度が20度程度、密度は1ccあたり分子500個以上の星間ガスは分子雲と呼ばれ、典型的な分子雲の質量は太陽の10万倍、大きさは300万光年にもなる。
構成分子としては、水素、一酸化炭素、水、アンモニア、メタノールなど様々。
実はこの分子雲こそが星の生まれ故郷なんです。
これがまさに星誕生の瞬間。
ナメクジみたいな部分が分子雲。触覚の先端が星。
この分子雲の大きさは、太陽系に匹敵するほどの大きさなんです。
他の星の爆発による衝撃波、分子雲同士の衝突などのきっかけにより、分子雲の密度の濃い部分が収縮を始める。
10万~100万年ほどかけて収縮が進み、中心部分の密度が高くなり、核が形成される。
重力が生まれ、周りのガスや塵を集めて成長する。
これが原始星と呼ばれるものである。
のちに中心部は高密度・高温になり、熱エネルギーを放射する。
そしてまた星は収縮し、同じサイクルを繰り返し、中心部で水素が燃焼を始める。
大きさや温度によって、様々な星に変化し、我々が見る星へと成長する。
次回は星が光る理由です。